坂

ある坂道からみた空。同じ空でも毎日、いや見る度に表情が違います。通勤時のひそかな楽しみ。
そんな楽しみが、、、毎日見ている風景がある日突然閉ざされる、そんなことが人生にはあるものです。
身につまされるような思いで読みました。
君たちに明日はない/垣根涼介著(新潮文庫)
山本周五郎賞受賞作
主人公の仕事は“リストラ請負人”
リストラとは本来「リストラクチャリング(Restructuring)=再構築」という英語がカタカナ語になったものです。いまや人員整理の意味にとられているけど、ここでいうリストラとはまさしくその意味です。
企業に依頼されたリストラ対象者の経歴を細かく調べ分析し、自主退職を決意させる首切りのプロです。
世の中にそんな会社が実在するのか?(ちょっと調べたけど見つからず)
実在してたらかなりヤバいと思うけど。
リストラ面接の対象となる人物にもそれなりの理由があります。決してふまじめな仕事ぶりではないのに、各部署の人数のバランスで対象にさせられてしまうがそこには今後会社としても本人に見合うポストを与えてあげられないとか賃金を上げられないという場合もあります。研究熱心ではあるけど、管理者として能力がないからという時もあるし、企業合併により合併された側の社員の居場所がなくなるということも。
面接させられる相手は、「今の仕事を仕上げるまでは」とか「自分はこんなことをやってきた」などと面接官である主人公、村上真介(この主人公のキャラがどうしても上川隆也とかぶった!)に訴えるわけだけど、真介はあくまでも自分の仕事を全うすべく相手を1対1で窮地にもっていくわけ。
面接のシーンでは一見つめたそうに見えるこの主人公も、実はこうしてリストラ請負人に面接されて職場をクビになっています。しかしその面接は採用面接にもなってしまい、そこでの面接官であった現職場の社長にスカウトされて今に至るという経歴の持ち主。
だからでしょうか、まあ、他にもいろんな要素があってなんだけど仕事上ではあくまでも冷たいこの人物は決して悪人には思えないのです。リストラにあった人と恋に落ちたり、時には今後の道しるべまで作ってあげたりする人間味のある人物です。
それはそうとして、きゃ♪はどうしても許せないんだな。
そりゃ、クビを言い渡すなんて誰もやりたくないよね。それを、別企業に頼めば案外ことは早く済むかもしれないけど、一時でもその人物と一緒に働こうとして雇ったのでしょう。採用面接のときは偉そうなことたくさん言ったんだろうに。面倒くさいこと、後ろめたいことは人任せかい?!
きゃ♪の職場でも、人員整理のようなことは時々あり、時には恨まれていたこともあったけど真正面からぶつかっていましたよ。そして、人員の関係で仕方なく契約がなくなる場合でも将来のある人にはできる限り力にもなってあげているし。フライングして他から文句言われてたこともあったけど(笑
自分の職場は、まだマシかもね。己に言い聞かせているここ数日なのでした。
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コメント
いろんな坂があるよね。
上りも下りも楽しいときも苦しいときも・・・
だから楽しいのかもね
投稿: pika | 2008年8月18日 (月) 21時30分
ちょっと古いんですけど、こんなのもありますよ。
「クビ!」論。 (朝日文庫) (文庫)
梅森 浩一 (著)
出版社/著者からの内容紹介
日本企業のリストラは本当のリストラじゃない!――1000人以上の社員のクビを切り、「クビキラー」の異名を持つチェース・マンハッタン銀行の元人事部長が語る、リストラの表と裏。「正しいクビ切りは企業を再生し、経済を再生する」と語る、まったく新しい雇用論。リストラが単なる「他人ごと」ではなくなってしまった “大クビ切り時代”を生きる、すべてのサラリーマン必読のベストセラー、待望の文庫化。
伝説の梅森氏、私の元の勤務先(チェースじゃないです)の人事部長だった時期もあります。私自身も会社都合退職経験者。でも私が辞めたのは梅森氏がいなくなった後でしたが。いろんな思いはありますが、今は今で自分の道におおむね満足しています。
その時耐え難いと感じたことでも、時が経って長期的に考えればプラス思考でとらえることもできるようになる。一時的な損失はいつか埋め合わせがつく。そんな風に思えるようになったのはわりと最近になってからかな。
投稿: しぃた | 2008年8月18日 (月) 22時59分
そんな仕事が本当にあったら怖いね~。
プロなだけに、絶対に任務達成しようとするだろうし。
あまり関わりたくないな~。
空。
これ、夕方?
いつも違う表情の空。僕も好きです。
投稿: Bob。 | 2008年8月19日 (火) 11時35分
pikaさま♪
坂、いろいろだよね~
でも、つらいのはやっぱり嫌だわ~
しぃたさま♪
今回の記事を書くにあたってちょっと調べていたときにその本の存在を知りました。しぃたさまと縁のある方だったんですね。
この本に出てくるリストラ対象者に限らず、職場を去る選択をしなければならない時ってそのきっかけが自分の意志でない場合でも、今の職場では自分を活かしきれていないことが多いと思うのです。それって周りから見てつらそうに見える時もあるわけで。自分では気づいていない時もあるんですよね。終身雇用が当たり前だった時代は、混乱もしたかもしれませんが今はかなり変わってきていますしね。マイナスにとらえるだけでなく著書の中に出てきている「外の世界にチャレンジ」という言葉はうまく言いくるめているセリフなんですが実際そのためのいいチャンスにできれば、とも思います。ただ、高齢化している世の中で受け入れ間口は広くなっていないように思えるのはこれまた問題ではありますよね。
BObさま♪
リストラという言葉は、不景気な時代が終われば死語になるかと思ったけど、なかなかそうもいかない、いやでもかかわらないといけない時もありますからねえ。
写真は、昼間だったんですけど携帯で撮ったら暗ーい感じになってしまいました。これはこれで不思議な感じがでていいかな、と。
投稿: きゃさりん♪ | 2008年8月19日 (火) 22時09分